高気密高断熱住宅と断熱材
昨今、高気密高断熱住宅がいろいろなところで取り上げられていますが、高気密高断熱住宅に用いられる断熱材とその効果について述べたいと思います。
断熱材は大きく分けて、グラスウールなどに代表される繊維系断熱材と保冷材に用いられることが多い発泡スチロールに代表される発泡プラスチック系断熱材に分類されます。
また、分類の方法としては、自然素材系の断熱材と科学的に作られた断熱材に分類することができます。
しかし、断熱材と一口に言っても全ての断熱材が同じ性能を有しているわけではありません。
材料によって断熱性能が違うと同時に製品によっては同じ材料でも異なる3段階程度のランクがある製品が販売されています。
断熱材の断熱性能は、「熱貫流率」と言われる、どれだけ熱を通すかという指標の程度によって分けられています。
■断熱材の性能
住宅でよく使われているグラスウールでも、10Kから40Kや48Kの製品までいくつかの性能差があり、スタイロフォームなどでおなじみの押出法ポリスチレンフォームという製品も3段階程度の性能差があります。
つまり、単に図面や仕様書にグラスウールやスタイロフォームなどと書かれていても、それだけでどのランクの断熱性能かを特定することはできないのです。
■コストについて
コストもグラスウールとスタイロフォームでは大きく異なり、グラスウール10Kで厚みが100mmの場合の材料費は、わずか600円/㎡程度で済みますが、同じ断熱性能とするためにスタイロフォームの厚み60mmを使うと2000円/㎡にもなります。
グラスウールは安く、板状の製品は高いという価格面の差があり、大雑把な目安では同じ断熱性能で比較すると次のようになります。
グラスウール10K 100mm厚 500円~600円/㎡
ロックウール 85mm厚 1,000円~1,500円/㎡
スタイロフォーム3種B 2,000円~2,500円/㎡
■施工について
上記まで述べてきた断熱材の効果を発揮させるには、施工がきっちりと行われてこその性能です。
現場での確実な施工と、現場管理が適切に行われていなければなりません。
建築についてのコラム(断熱材編)
建築についてのコラム(収納編)
建築についてのコラム(デザイン編)